wetlandという干潟関係のメーリングリストに投稿したメールです。(2003年2月5日)


新福岡空港

 

皆様

私は交通問題と自然保護の両面から空港建設問題に 関心を有しており、羽田空港の再拡張に反対して いきたいという考えからネットで情報を探したところ、 羽田再拡張まで含めて日本の航空政策に明確に 異議を唱えている一番手は猪瀬直樹でした。

猪瀬直樹他『一気にわかる!空港の内幕』PHP研究所、1300円(税別)

という本も出版されていますが、氏の考えは

www.inose.gr.jp

で読むことが出来ます。
氏の考えのポイントは
・空港建設が止まらないのは道路特定財源と同じような 空港整備特別会計という仕組みのせいである、
・日本の空港の滑走路一本あたりの発着本数は諸外国に 比べて極めて少なく、これを増やせば空港の新設・拡張は 必要なくなる、
というところにあります。

私が空港建設に反対する理由は氏とは異なり、航空機は 鉄道に比べて輸送量あたりのエネルギー消費・CO2排出量が 多いので、航空便はこれ以上増やすべきではなく、航空需要は 減らす努力をし、鉄道輸送にシフトすべきというものです。
これまで神戸や静岡の空港建設反対運動では財政論が 主体で、地球環境という視点は前面に出ていなかったように 思いますが、新福岡空港建設に反対する連絡会(準備会)の 福岡県知事宛て申し入れには地球温暖化防止対策という 論拠が明確に打ち出されていて敬意を表したく思います。
(ただ船舶は鉄道と並んでCO2排出量の少ない優等生です)

周知のように九州では整備新幹線の建設が進められています。
現在、福岡−鹿児島間は一日13往復の航空便がありますが、 博多から鹿児島までの新幹線が開通した暁には、私はこれを 全廃すべきと考えております。
政策的強制がなかったとしても、昨年12月の東北新幹線 八戸延伸の後には東京−三沢間の航空便の乗客は四割 減少しており、福岡−鹿児島間でも同様の事態が起きることは 必定であります。
現在の国土交通省には総合的な交通政策という考えがなく、 他の交通機関の整備状況は一切考慮されることのないまま、 航空需要は常に伸び続けると予測され、空港建設は続く訳です。 その裏に何があるのかは、ここにご参加の皆さんは私などよりも よくご存知のことと思います。

九州北部地域の空港建設ラッシュは狂気の沙汰です。
何が何でもストップして頂きたいものです。

清水真哉


清水真哉の交通問題

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