皆様
私は交通問題と自然保護の両面から空港建設問題に 関心を有しており、羽田空港の再拡張に反対して いきたいという考えからネットで情報を探したところ、 羽田再拡張まで含めて日本の航空政策に明確に 異議を唱えている一番手は猪瀬直樹でした。
猪瀬直樹他『一気にわかる!空港の内幕』PHP研究所、1300円(税別)
という本も出版されていますが、氏の考えは
で読むことが出来ます。
氏の考えのポイントは
・空港建設が止まらないのは道路特定財源と同じような
空港整備特別会計という仕組みのせいである、
・日本の空港の滑走路一本あたりの発着本数は諸外国に
比べて極めて少なく、これを増やせば空港の新設・拡張は
必要なくなる、
というところにあります。
私が空港建設に反対する理由は氏とは異なり、航空機は
鉄道に比べて輸送量あたりのエネルギー消費・CO2排出量が
多いので、航空便はこれ以上増やすべきではなく、航空需要は
減らす努力をし、鉄道輸送にシフトすべきというものです。
これまで神戸や静岡の空港建設反対運動では財政論が
主体で、地球環境という視点は前面に出ていなかったように
思いますが、新福岡空港建設に反対する連絡会(準備会)の
福岡県知事宛て申し入れには地球温暖化防止対策という
論拠が明確に打ち出されていて敬意を表したく思います。
(ただ船舶は鉄道と並んでCO2排出量の少ない優等生です)
周知のように九州では整備新幹線の建設が進められています。
現在、福岡−鹿児島間は一日13往復の航空便がありますが、
博多から鹿児島までの新幹線が開通した暁には、私はこれを
全廃すべきと考えております。
政策的強制がなかったとしても、昨年12月の東北新幹線
八戸延伸の後には東京−三沢間の航空便の乗客は四割
減少しており、福岡−鹿児島間でも同様の事態が起きることは
必定であります。
現在の国土交通省には総合的な交通政策という考えがなく、
他の交通機関の整備状況は一切考慮されることのないまま、
航空需要は常に伸び続けると予測され、空港建設は続く訳です。
その裏に何があるのかは、ここにご参加の皆さんは私などよりも
よくご存知のことと思います。
九州北部地域の空港建設ラッシュは狂気の沙汰です。
何が何でもストップして頂きたいものです。
清水真哉