清水真哉の大放言・スポーツ


サッカーの2018年ロシア・ワールドカップでクロアチアは二度も延長戦を戦い、先に点を取り、最終的に勝利しているのに、十五分ハーフの延長戦をフルに戦わされている。
サッカーは得点が入り難く、同点になりがちなのだから、延長戦は先に点を取った方を勝利とする、以前のサドンデス(ゴールデンゴール)方式に戻すべきである。
クロアチアはロシア戦では延長で先に点を取ったのに追い付かれ、PK戦で勝利を決めた。PK戦で勝敗を決するくらいなら、サドンデスの方がはるかに良い。
2018/7/15


相撲部屋の数が多過ぎる。現在、45もある。
この結果、一部屋あたりの所属力士の数は少なくなり、朝日山部屋などは五人しかいない。
これでは稽古相手にも不足し、力士養成機関としての役割を果たせない。
相撲協会は部屋の統合を進め、部屋の数を固定し、部屋の新設といったことはなくすべきである。
親方はいずれかの部屋に属し、部屋ごとに親方頭を定める。
部屋の数は16が良い。
今の本場所の他に、各部屋四人ずつ、64人での勝ち抜き戦などをやれば盛り上がるであろう。
2017/9/17


今年の日本シリーズは楽しみにしていた。
できれば優勝すれば10年ぶりの日ハムではなく、32年ぶりの広島に優勝して欲しいと思っていた。
しかし広島の緒方孝市監督の采配はひどかった。
まずは第三戦で、大谷を敬遠してパリーグ打点王の中田との勝負を選んだ場面。
これで中田に火を付け、黒田投手の勝ちを消してしまい、第四戦での中田のホームランを呼び込んでしまった。
この後は、毎試合、七回は今村、八回はジャクソン、九回は中崎という硬直した投手起用を続け、全ての試合を逆転負けで落とした。
緒方監督は短期決戦の戦い方をまったく知らなかったという他ない。
2016/10/31


地上波が巨人戦を放映しなくなっている。
視聴率が取れないのだそうだ。ゴールデンアワーで7〜8%台では苦しかろう。
昨日は優勝がかかった試合であったにもかかわらず放送がなかった。
昨年の優勝決定試合の視聴率は5.1%だったそうだ。これでは優勝決定戦でも放映しない訳だ。
かつて巨人は全国区のチームであった。
それは応援すべき球団のない地方が多かったからだ。
ところがホークスが大阪から福岡に移って九州に野球チームが復活し、ファイターズが東京から北海道にフランチャイズを移し、東北にイーグルスという新チームが誕生した。
こうなると北海道の人々は自然と巨人よりも実際に地元で試合の見られるファイターズを応援するようになるし、東北の人々はイーグルスを自分たちのチームと思うであろう。
福岡も札幌も仙台も集客は好調のようだ。
巨人は首都圏においても川崎から千葉に移って根を下ろしたマリーンズ、所沢から埼玉全域へとフランチャイズエリアを拡張したライオンズと、パ・リーグのチームに囲まれている。
巨人は経営努力を続けるパ・リーグにマーケットを徐々に侵食されてきたのだ。
巨人は段々と東京という一地域のローカルチーム、普通の一球団になっていきつつあるということであろう。
そしてそれは日本のプロ野球の健全な発展にとって良いことであろう。
2014/9/26


楽天の田中将大が大リーグに移籍することになりそうである。
日本のプロ野球はますますアメリカ大リーグの下部リーグと化していきつつある。
それもそのはずで、田中は大リーグに行けば一年で15億円以上の年俸が予想されるというのに、日本では巨人の阿部捕手の6億が最高年俸なのである。
広島は先ごろヤンキースの黒田博樹投手に3億円を提示したそうだが、黒田は16億5000万円でヤンキースに残留した。5.5倍である。
大まかに言って一流の野球選手にとってアメリカでの収入は日本の2.5倍はあることになる。
なぜ大リーグはこれほど支払えるのか。
アメリカの人口は約三億人で大リーグのチーム数は30、日本の人口は1.25億人でチーム数は12、一チームあたりの人口はどちらもおよそ一千万人でほぼ同じなのである。
大リーグはカナダの他、ドミニカ、メキシコ、ベネズエラといった中南米カリブエリアもマーケットに取り込んでいるといった事情もあるのかも知れないが、それだけで日米の年俸格差を説明することは難しかろう。
日米のプロ野球の経営者の間に経営能力の差があるのではないかと疑われる。
いま日本のプロ野球の試合をテレビで観ようとしても、日本テレビが巨人戦の中継を減らした結果、東京ではMXテレビのホークス戦か、たまにNHK-BSでの放送を観るくらいしか手段がなくなった。
プロ野球には日本国内にもまだ開拓し尽していないマーケットが残されているのではないか。
このような状況にあるのに、日本野球機構は元外務官僚の加藤良三コミッショナーの後任として、ビジネスに精通した人材を求めるパ・リーグの声を押し切って、セ・リーグの推す元東京地検特捜部長の熊崎勝彦氏に決めてしまった。
大リーグへの人材流出による地盤沈下が続いているというのに、相も変わらずコミッショナーは名誉職にとどめ、セの一部球団のやりたいように運営していけばよいという考えでは、日本のプロ野球に未来への展望は見えて来ないであろう。
2013/12/27


東都大学野球と東京六大学は合併すべきである。
高校野球の有力選手が早稲田や慶応に行き、五試合に一試合は東大という弱小チームと対戦していては、東京六大学の選手は力が伸びないであろう。
伝統に囚(とら)われず、実力主義に徹さなければ日本野球は発展しないだろう。
2013/6/30


大谷翔平三刀流の誤り

 日本ハムのゴールデンルーキー大谷翔平に投手と打者の二刀流をさせるべきか否かと世間は喧しい。
 しかしこの議論、というより栗山監督の大谷選手の起用の仕方には疑問がある。
 投手と打者の二刀流などと言うが、セ・リーグの投手はみな打順が来れば当然打席に立ち、つまり二刀流を実践しているのである。大谷はパ・リーグの選手であるが、指名打者(DH)を使わないで打席に立たせれば自然と投手と打者の両面で活躍できるわけである。
 栗山監督の起用の過ちは大谷に外野守備をさせることにある。これでは三刀流である。高校を出たばかりの新人になんという無駄な負担をさせていることか。
 大谷には先発としてローテーションを守らせ、投手として出場した時にのみ打席に立たせればよい。
 どうしても打者として試合に出したいのならDHとして出場させることであろうが、疲労が溜まれば投手としての登板間隔が空いてしまうのは避け難い。そのような恣意的な使い方では本人も混乱し、リズムを掴めまい。やはりセ・リーグの投手式の使い方が正解であろう。
2013/6/22


「<暴力団観戦>維持員席販売常態化 案内所「1席40万円」
5月28日 毎日新聞
 大相撲名古屋場所の「維持員席」で暴力団幹部が観戦していた問題で、日本相撲協会は27日、入場整理券の手配にかかわった2親方に「部屋一門預かり」などの厳しい処分を下した。問題の背景には、伝統文化を守るための「維持費」を協会に納めた後援者の席である維持員席が売買の対象とされていたことがある。名古屋場所で、親方らのルートとは別ルートで暴力団員に渡った入場券を売買していた相撲案内所の経営者は、毎日新聞の取材に「維持員席を買い上げることは以前からあった」と常態化した売買の実態を証言した。【村社拓信】
 維持員席は「砂かぶり」と呼ばれる溜席(たまりせき)の中でも最前列の席。名古屋など地方場所の場合で、協会に6年で維持費130万円を寄付するなどし、理事会で承認された「維持員」に割り当てられ、本来、売買対象ではない。
 維持費は年分割で納めるが、6年ごとの更新前に維持員を辞める人・団体がある。名古屋場所で座席管理などを請け負う名古屋市の相撲案内所は、こうした人・団体に割り当てられた維持員席の入場券を買い上げ、1席約40万円(15日間通し)で販売していたという。
 同案内所の経営者の男性は09年11月、愛知県警から任意で事情聴取され、自分が券をさばいた維持員席に暴力団員が座っていたことを知った。男性は「古くから付き合いのあるお客さんに頼まれた。暴力団に渡っていたのは分からなかった」と話す。男性の案内所から、2階級降格と部屋一門預かりの処分を受けた木瀬親方(元前頭肥後ノ海)や、けん責処分を受けた清見潟親方(元前頭大竜川)ら協会関係者に渡したことはないという。
 男性によると、協会、案内所ともに入場の際に維持員証を確認しておらず、入場券だけを見て席に案内しているため維持員以外が座っていても分からないという。男性は「管理している溜席を含め1日約100人の客が幕内取組の時間に集中する。一人ずつ確認することは難しい」と明かす。
 名古屋場所の溜席は約550で、このうち維持員席は最前列から4〜5列目の300。名古屋では現在五つの案内所が「名古屋相撲案内所組合」を結成して運営。東京、大阪、福岡にも案内所がある。」

そもそも維持員席などという不明朗な席を設けていることが問題なのである。
協会は全ての座席を明確な価格で販売すべきである。
2010/5/30


2016年夏季オリンピックの招致において東京がブラジルのリオ・デジャネイロに敗れた。
日本はまた同じ失敗を繰り返した。
1988年夏季オリンピックの招致で名古屋がソウルに敗れ、次に大阪が2008年夏季オリンピックの開催を北京に譲った。
いずれの敗北にも共通することは、開催権を新興国が得て、初めてのオリンピックを開くことになるということである。
私は原則、オリンピック未開催国が十分説得力のあるプランを持って立候補したなら、既開催国より優先されるべきであると思う。
そしてIOC の選考結果は現実にそうなっている。
なぜ名古屋は隣国が初めてのオリンピックを開こうとするのに協力せず、道に立ち塞がったのか。
大阪は北京に勝てると思ったのであろうか。そこに冷静な戦略はなく、土建国家の欲しか見えなかった。
東京はなぜ、南米初となるリオに開催を譲り、自分達はその次で好いという判断が出来なかったのであろうか。石原知事の、自分が知事として招致を決めたいという功名心ではなかったのか。
もし日本が2020年に開催するとなると、14回に一度のペースとなる。
そろそろまた日本でやってもいい頃ではあるかも知れない。
私としては、東京では一度開催している訳だから、関西でやるのが良いと思っている。
これまでのように自治体主導で進み、政府が後から協力するというのではなく、国がイニシアチブを取るべきである。
2009/10/3


時津風部屋の力士、時太山の死の原因がやはり集団暴行死であることが明らかになってきた。
この問題に対する相撲協会の対応の鈍さには強烈な苛立ちを覚える。
そもそも協会は十一月の九州場所を開催するつもりなのであろうか。
高校野球では喫煙などで学校ぐるみ出場辞退となる。
今回の事件は傷害致死である。
相撲協会の存亡が問われていると言っていい。
相撲界では過去にも部屋内での集団リンチが週刊誌などで記事になることがあった。
その時々に適切な対応をしてこなかった暴力容認体質の付けがここで出てきたのだ。
2007/9/28


元ロッテの投手が強盗殺人を犯した事件で無期刑の判決が下った。
産業廃棄物処理会社に勤め、ヤミ金融で借金をした上での犯行であった。
プロスポーツ選手の多くは、高校や大学を卒業して直ぐに平均的な勤め人を上回る年収を稼ぎ始め、実績を上げれば一億を越える年俸を得ることも可能である。
ところが三十かそこらで引退の時期を迎えると、後はたいてい只の人になってしまう。
適切な金銭感覚を身に付ける機会のないまま所得の乱高下を経験すれば、中にはこの元投手のような間違いをしてしまう例も出て不思議ではない。
一度覚えた贅沢は容易に忘れ難いものであろうから。
そこで思うのだが、プロスポーツ選手の年俸は一年で全てを渡してしまうのではなく、金融機関と提携した年金方式を組み合わせた方が良いのではないか。
例えば一億円の年俸を出す代わりに、五千万円の年俸と年十万円を一生涯受け取れる権利を十口などとする。
長く活躍すれば、この年金額が増えていくことになる。
もっとも私が心配するような話でもないが。
2005/10/2


楽天が田尾安志監督を解任した。
一年目のあのチームで誰が田尾以上の成果を残せたというのであろうか。
楽天のオーナーである三木谷浩史はサッカーJリーグ、ヴィッセル神戸のオーナーでもあるが、ここでも監督の首を頻繁にすげ替え続けてきた。
その結果としてヴィッセル神戸もリーグ最下位である。
楽天と違い、ヴィッセルは昨日今日リーグに参加した訳ではない。
こうなると、その資質を問われるべきは、監督ではなくオーナーの方ではなかろうか。
2005/9/25


我が応援する浦和レッズが先のナビスコカップでJ初タイトルを獲得したと思ったら、唐突にオフト監督が退任だという。
ようやくチームが上手く回転し出し、ファンは喜んでいるというのに、フロントはロングパスの多いゲームは面白くないなどと訳の分からないことを言っているらしい。あれだけ客が入ってもまだ不満なのか。
以前にも同じようなことがあった。
オジェック監督時代にリーグ戦五位に入り次のシーズンへの期待が高まったのに、監督交代。理由は五位にしかなれなかったからということだった。Jリーグになってからの最高順位だったというのに。その後レッズは長期低迷し、屈辱の二部落ちまで経験することになる。
浦和はサッカー界の阪神タイガースとも言える。ファンは熱いがフロントが阿呆でチームは弱い。
その阪神のフロントはここ数年本腰を入れてチーム作りをした成果が出て、ついに18年ぶりの優勝を果たした。
浦和もオフト監督が結果を出し始め、リーグ戦でも首位を伺う勢いだが、まだまだ長年のサポーターが満足するところには到達していないのである。軽率な指導者交代でせっかくのいい流れを途絶えさせることだけは止めて欲しい。
2003/11/8


サッカーの試合中継はいささかリプレイ過剰である。
リプレイが終わり元の映像に戻ると、次のプレイが動き出していたりする。
サッカーのゲームの一シークエンス(映画の用語を使って言うと)は、ボールの最初の蹴り出しから見ないと居心地が悪い。
リプレイを無理に押し込むことは少しも視聴者サーヴィスにならない。
2003/09/17


 井原と坪井

 2003年4月22日付けの朝日新聞朝刊に元浦和レッズ・ディフェンダーの井原正巳がDF論(下)として「反則で阻止 必要な技術」というコラムを書いている。
 これは許容しがたい論であり、朝日新聞は掲載を認めるべきではなかった。
 そもそも何ゆえスポーツのルールに反則行為の規定があるのか、井原はその趣旨を理解しているのだろうか。
 それは何よりまず選手の危険防止のためであろう。
 ラフプレーにより選手が怪我をし戦線を長期離脱せざるを得なくなれば、それが反則をしてでも止めたくなる怖い選手であればあるほど、リーグのレベルは低下することになる。選手にとってもファンにとっても多大な損失である。
 坪井というJに入ってからだけではなく、アマチュア時代にも殆ど全く反則をしていないという、浦和レッズばかりかJリーグとして誇るべきディフェンダーが現れたというのに、元日本代表である井原が反則行為を覚えることを勧めるとは、質(たち)の悪い先人である。無反則という坪井の勲章に筋違いな嫉妬をしているとしか思えない。
 浦和レッズにとっては坪井こそが、常にクリーンなディフェンスをしていたブーフバルトの真の後継者である。
2003/04/24


清水真哉の大放言

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